今般のウイルスの感染拡大を防止するとの観点から、テレワーク(在宅勤務)の導入を検討しているとの相談をいただいくことがありますので、ここでテレワーク(在宅勤務)の導入に際しての簡単なQAをまとめました(なお、2020年3月18日時点での状況を前提としています)。
Q1 テレワーク(在宅勤務)導入にあたって、どのようなことを検討する必要がありますか?
A まず何よりテレワーク(在宅勤務)を導入することができるかどうかを、業務ごとに検討する必要があります。
検討するにあたっては、①物理的な操作を必要とする業務か否か、②業務上どのような書類を使用するのか、その書類は電子化されているのか、③業務上どのようなシステムを利用しているのか、そのシステムは外部から利用可能かどうか、④セキュリティ、情報漏洩リスクは問題ないのかなどを検討することになります。
Q2 テレワーク(在宅勤務)導入にあたって、従業員に対して、説明をし理解を得る必要がありますか?
A 現在はウイルス感染防止が世界的に求められているという緊急時ですから、平時のように教育、研修をおこなう必要まではないと思いますが、勤務場所という重要な労働条件の変更となりますし、また、労働時間管理等難しい問題もあることから、従業員に対して説明をして理解を得る必要があります。
Q3 テレワーク(在宅勤務)導入にあたって、就業規則を変更する必要はありますか?
A 就業規則の規定の仕方によりますが、就業場所は就業規則上の必要的記載事項ではないことから、必ずしも就業規則を変更しなければならないわけではありません。
ただし、就業時間を弾力的な形に変更する場合や、通信費等の費用を従業員に負担させる場合には就業規則に規定する必要があることから、実務的には就業規則を変更するのが一般的です(テレワーク専用の就業規則を作成することも考えられます)。
Q4 労働時間の管理はどのようにおこなうべきでしょうか?
A テレワーク(在宅勤務)に際して、企業側として一番重要なことが労働時間の管理です。始業終業時刻の報告や記録の方法(Eメール等)をあらかじめ決めておくことと、業務時間中の在籍確認方法(労務管理ツールなど)や業務の進捗管理等を明確に定めておく必要があります。
以上簡単なQAですが、そのほかテレワーク導入に際しては色々な検討する必要があります。
詳しいことについては当事務所(けやき総合法律事務所 043-202-6003)までご相談下さい。
(文責 弁護士柿田徳宏)