最近ブログの更新が滞っていましたが、今後は4人の弁護士が交代で、最新の裁判例や法改正といった真面目なテーマから、弁護士あるある的な柔らかいネタまで、法律事務所らしい情報を皆様にお届けしていこうと思います。
今回は徳吉から、柔らかい方のネタです。当事務所の柿田、田部井、徳吉は、同じ年に司法試験に合格した同期で、今年で弁護士20周年を迎えました。先週末、京都で20周年パーティーが開かれ、全国から500人を超える同期の裁判官・検察官・弁護士が集まりました。
というと、えっ、と驚かれる方もいるでしょうが、裁判官や検察官も、同じ司法試験を受け、1年半にわたり一緒に司法修習を受けた同期なのです。普段は立場を異にしていても、机を並べて学んだ、いわば同じ釜の飯を食った同志です。普段はなかなか会う機会がありませんが、こうした節目では旧交を温め、酒を酌み交わします。
こう言うと、事件で相対したらやりにくくないのか、なあなあになったりしないのか、と聞かれることがありますが、そこはプロとしてお互いきちんと一線を引いていますので、まったくそんなことはありません。例えばプロ野球選手だって、他球団の選手とオフシーズンに自主トレしていても、試合で手を抜いたりしませんよね。
これは、事件の相手方弁護士が同期だったり一緒に会務活動をしている知り合いだったりした時もそうですが、相手の人柄や能力が分かっていて信頼できる場合の方が、事件の進行もスムーズでよい解決が出来ることが多いように思います。ですから、ご依頼された事件で、当事務所の弁護士が相手の弁護士と知り合いだったとしても、まったくご心配には及びません(笑)。
話は戻りますが、司法修習中は、実務修習といって、裁判所、検察庁、法律事務所でそれぞれ3~6か月の実務経験を積むことができます。弁護士になる私たちも、裁判所で判決書を書いたり、検察庁で実際に被疑者の取り調べをしたりするのです。裁判官や検察官の仕事のやり方、ものの考え方を肌で感じることができたのは、20年経った今でも、本当に得難い経験で、今の仕事にも物凄くプラスになっていると実感します。諸外国の事情には詳しくないのですが、このような修習制度を採っている国はあまりないようです。最近は徐々にこの修習期間が短くなっているのですが、ぜひずっと続いてほしい素晴らしい制度だと思います。
長くなりましたが、皆様あまりご存じない、たまに飲み会などで話すと意外と興味を持って聞いてもらえる話なので、書いてみました。お付き合いいただきありがとうございました。